最近ちょっとアイドリングが不安定な気がするというか、なんとなく吹け上がりがもっさりしてる気がしてたハイエースくん。気のせいかもしれんけど、気になり出すと止まらないのが俺の性分で、仕事終わりにエンジンルームを開けてみることにした。
狙いはスロットルボディ。エンジンに入る空気の量を調整してる、いわば呼吸の入口みたいな部品で、ここが汚れてくるとアイドリングが不安定になったり、燃費が悪くなったりするらしい。走行距離もそれなりに伸びてるし、一度も覗いたことがなかったから、まあ見るだけ見てみようと。
インテークのダクトを外して中を覗き込むと、出てきたのは真鍮色の丸いバルブ。おお、これがスロットルバルブか、と思ったのも束の間、よく見ると表面に黒っぽい汚れの点々と、うっすら茶色いベタつきが。長年の吸気で溜まったカーボンやらオイルミストやらが、じわじわ蓄積してた模様。まあ年式と距離を考えたら当然っちゃ当然か。

指でバルブをそーっと開けてみると、奥にも汚れが回り込んでるのが見えた。バルブの裏側とか、シャフトの周りとか、普段絶対に見えないところほど汚れてるのがなんとも憎い。ライトで照らしながらスマホで写真を撮ってたんだけど、覗けば覗くほど「これは掃除したくなるやつ」だった。

覗いてみると金網みたいな格子が見える。ここから先はエンジンの中。こうやって見ると、車って空気を吸って走ってるんだなあというのが実感できて、ちょっと面白い。普段は鉄の塊としか思ってないけど、中身は意外と繊細にできてる。
というわけで、ここまで見てしまったらもう引き返せない。クリーナーとペーパーウエスを用意して、そのまま掃除に取りかかった。バルブを指で少し開けた状態にして、クリーナーを吹きかけては拭き取る。奥に液が垂れていかないように、量は控えめにして何回かに分ける。焦らず、ちょっとずつ。
で、一拭き目でウエスを見たら、これがもう真っ黒。写真の通り、白かったペーパーが墨を塗ったみたいになった。想像はしてたけど、実物を見るとやっぱりインパクトがある。これだけの汚れが空気の通り道にへばりついてたわけで、そりゃ調子も鈍るわなと納得。二拭き目、三拭き目と繰り返すうちに、だんだん黒さが薄くなっていく。この「汚れが落ちていく手応え」が、こういう作業のいちばん楽しいところかもしれん。

バルブの縁の際どいところは綿棒を使って、少しずつなぞるように。細かい隙間の汚れが綿棒の先に移ってくるのを見ると、妙に達成感がある。仕上げに全体をもう一度軽く拭いて、覗き込んでみると、さっきまでベタついてた壁面がすっきりして、金属の地肌が見えるようになった。ピカピカとまではいかないけど、明らかに違う。


ダクトを元通りに組み直して、さっそくエンジン始動。ところがこれが、どうにも様子がおかしい。回転が上がったり下がったりを繰り返して、アイドリングが落ち着かないことが少しある。
一瞬「やってしまったか」と冷や汗が出た。どこか組み忘れたか、クリーナーを入れすぎたか、と頭の中でぐるぐる考える。
そこで思い出したのが、事前に調べておいたアイドルの学習リセット。コンピューターが汚れてた頃の状態を基準に覚えたままだから、掃除で条件が変わると逆にズレて不安定になることがあるらしい。なるほど、まさに今の症状。やり方は簡単で、バッテリーのマイナス端子を外して、そのまましばらく放置するだけ。二十分ほど待って端子を戻した。この待ち時間に使った道具を片付けて、手を洗って、コーヒーを一杯。結局、覗き込みから片付けまで全部で一時間ほど。思ってたより手軽に終わってしまった。
あらためてエンジン始動。今度はさっきの不安定さが嘘みたいに消えて、しばらくアイドリングさせて様子を見ていると、掃除前より回転が落ち着いてる。近所を軽く走ってみると、これがなかなか気持ちいい。アクセルを踏んだときの初動が軽くなったというか、もっさりしてた感じが取れて、素直に前に出るようになった。
もちろん劇的に速くなるとかそういう話じゃないし、多少は「自分でやった」という補正も入ってるとは思う。数千円のクリーナーとこれだけの手間でここまで変わるなら、やらない手はなかった。
こういうのって、業者に頼めば早いんだろうけど、自分で覗いて、自分の手で触ってみると、車への愛着が一段深くなる気がする。ジムニーくんもそうだけど、手をかけた分だけ可愛くなるのが車ってもんで。
しばらく走って、燃費がどう変わるかもまた報告します。

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